令和4年 年頭のご挨拶 一般社団法人神戸市老人福祉施設連盟
新しい年を迎え心からお喜びを申し上げます。昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの施設が対応に追われ利用者や家族の皆様にご不便をおかけしたことをお詫びいたします。
全国的に新規感染者数は減少傾向にあり、3回目となるブースター接種も医療従事者から始められ、社会経済活動も徐々に動き出す一方、介護事業の運営に関しては、多くの課題を抱えていることには変わりありません。
特に介護者の人材不足はここ数年の大きな課題であります。2020年の国勢調査によりますと経済活動を支える生産人口は、ピーク時より約14%も減少していることが明らかになりました。日本の経済活動全体が生産人口の減少を受け、経済成長の陰りが心配されるところであります。産業界では、労働者に代わるICTやAIなどの新技術の進展と普及が、社会に大きな影響を与えていますが、我々介護事業者にとりましてはそう簡単にとって代われるものではありません。
団塊の世代が75歳以上になる2025年には約30万人の介護従事者の不足が言われ、2040年には約70万人の介護従事者の不足が推計されております。外国人介護従事者の導入も進められていますが十分ではありません。
新しい政権は、介護人材の賃金を3%上げると言っておりますが、それに甘んじることなく我々が自ら心して処遇の改善に取り組むことの必要性を痛感しています。
高齢者の皆様が安心して過ごせるように我々も一層の努力をなす所存でございますので、これまでにも増してのご支援とご理解を賜りますようお願いして
年頭のご挨拶とさせていただきます。
令和4年1月
一般社団法人神戸市老人福祉施設連盟
理事長 出上俊一